出逢い

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いつものように、独りぼっちでお弁当を食べていた。 男の子も女の子も、それぞれ数人のグループになり、おしゃべりしたり、騒いだり、楽しそうにお弁当を食べている。   私はこの時間が一番苦痛だった。   独りぼっちだということを、痛いほど感じる時間。   毎朝、お母さんが作ってくれるお弁当は、美味しいはずなのに味がしない。 どこかに「味覚」を置き忘れてきてしまったようだった。
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