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「わかっている!!」
「あの…私なら大丈夫だよ…?」
「大丈夫じゃありませぬ!早く部屋へ!!」
「あっ…//」
再び抱き上げられた。
「玄武!報告を頼む…片づけも!!」
「わかった…姫様を頼むぞ。」
「無論!」
私を私の部屋まで運んだ朱雀は、素早く布団を敷いた。
「さぁ姫様…お休みください。」
「う、うん…。」
布団に寝ころんで丸くなる。
「…朱雀…。」
「はい…?」
「一緒に…寝ないの…?」
「えっ…!?/////」
「いつもは一緒に寝て…温めてくれてるのに…。」
朱雀は炎の術を得意とする忍。
自身の体温調節も自由自在。
だから小さいときからこの病が現れたとき、抱きしめて温めていてくれていたのだ。
「う…し、しかし姫様…某は…/////」
「……?」
―――――
美音が病になったことを知ったのは、食休みをしていたときだった。
「美音が例の病に…ふぁぁ……。」
「…やはり愛姫にも…。」
双子であるからかわからないが、あたしにも持病がある。
「…眠いのか?」
「うん…。」
あたしが持っているのは眠り続けるという不思議な病。
しかし眠り続けるというのは危険なのは確かだ。
筋肉の力が衰えてしまうから。
加えて何をされても起きないらしい。
病気は美音と…いつも同じタイミングで発生する。
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