~想い~

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店の前を通る度に頭を横に振る。 「…行くぞっ!!」 神園家に向けて走り出した。 「…こんにちわ!!」 門の前に立ち、大声で挨拶する。 「はい…あらいらっしゃい、待ってたわ。」 「!」 門が開いて出迎えてくれたのは長の奥方様だった。 「は、はじめまして…。」 「こちらこそ。…挨拶はとりあえず中に入ってからにしましょう。」 門から屋敷に向かって歩いていくが、庭が物凄く広い。 「うわぁ…。」 池から跳ねる鯉を見てついつい声を上げてしまった。 「クスッ…あとゆっくり見ていいのよ。」 「えっ…あ、ありがとうございます!!」 「さぁ、行きましょう。」 屋敷入ると大きな部屋に通された。 そこにいたのは長…某たち忍を統べる方。 「よく来てくれたな。」 「炎門館より参りました、朱雀と申します。」 「あぁ…若いのにしっかりしているな。」 「本当に…クスクス。」 なにが面白かったがわからないがお二人は笑っている。 目のことは気にしていないらしい。 「…本題に移ろう。君には三日間、この屋敷で過ごしてもらう。」 「三日間…ですか?」 「えぇ…娘と一緒にね。」 「答えは最終日に聞くことにする。では娘の所に…。」
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