第1章 「出会い」

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時は少し遡り、1998年5月。 仮進級で何とか高校3年に進級できたトシは、何もやる事もなく机に突っ伏して眠っていた。 しかし、さっきからその眠りを妨げる奴がいる。 「・・・シ君・・・トシ君!?」 うるせぇ!何なんだ!? こっちはマンガ本読破する為に徹夜だったんだ! そんなオレの心中など、介するはずもなく、ますます無遠慮にオレの名を呼びながら、体を揺すってくる。 だぁぁぁーっ! ついにオレは、顔を起こして、声の主を探す。 目の前には、クラスメートの秀才さん・・・ 確かアヤメって言ったかな・・・ そのアヤメが、何の用だ?? オレは、やや不機嫌な面持ちで聞く。
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