鏡の中のシンデレラ

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~しなくてもいい…ストレスが無くなる素敵な響き。 母親をしなくてもいい! 妻をしなくてもいい! 働かなくてもいい! ということで、まずは今まで着ていた洋服を処分した。 リサイクルショップに持っていけそうな物はお金に換金した。 貯めていたお金を口座から引き出して、着たことがないようなサイケな服を買った。 普段はスニーカーだった私が、今お金をはたいて7センチ丈のヒールを履く。 まるで、安物雑誌のモデルになった気分だ。 商店街を歩くと一癖ありそうな男が声をかけてきた。 「お姉さん、お暇?」顔がにやついている。 好みじゃないから、愛想笑いで通り過ぎた。 男は追いかけてまでは来なかった。 ヒールの道を叩く音が商店街にこだましていた。
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