鏡の中のシンデレラ

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商店街を抜けると川にかかる橋がある。 私は橋桁に体をあずけ、川の流れを見つめた。 ――そんなに急いで流れなくていいのに―― ゆっくりと歩くことにした。 はきなれない靴だと道行く人は気付いたであろう。 軽やかな音ではない靴音。 私は新人なのだ。 人生をやり直すためにいらないものを捨て、歩き始めた新人。 後戻りなんて出来ないんだからね!? 自分に念をおした。
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