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―ある晴れた夏の朝―
私が学校に行く準備をしている時、お父さんが言った。
「明日、会って欲しい人がいるんだ。…前に話した人、わかるよね?父さん…あの人と結婚しようと思ってる。」
私のお母さんは、私が幼い頃に交通事故にあって亡くなってしまった。それからお父さんは、男一人で私を育ててくれて…。
お父さんは普通のサラリーマンだけど、外見はさわやかなホスト系な感じだ。ホスト系っていっても性格は天然のボケボケで、犬っぽい…。職場ではすごい人気らしいけど。
氷羽「会社の人…再婚したって聞いたら、皆ショックで会社辞めちゃうんじゃない…」
父「ん?何か言った?」
氷羽「ううん!!何でもない!…それより、何か…焦げ臭くない?」
父「ぁあっ!!食パン焼いてたんだった!!…やべっ!」
慌ててキッチンへ走って行くお父さんを見ながら、私は苦笑した。
―まだ36歳だし。…再婚もアリ…かな?
氷羽「お父さん、私そろそろ学校行くね。」
父「え!?朝ご飯食べて行かないの?」
慌てたようにキッチンから顔を出す。
氷羽「…その黒い物体食べれないでしょ?それに、新しいの出来るまで待ってたら遅刻しそうだもん。行きながら何か買って学校で食べるよ。」
父「むむっ!じゃあ…ちゃんとお金持ってる?忘れ物ない?帰りは知らない人について行っちゃ…
氷羽「わかってるって…。私より、お父さんの忘れ物が心配だよ。」
鞄を持って玄関へ向かう。私をちゃんと玄関まで送ってくれてる。まめだなぁ…って思いつつ、ちょっと嬉しい。なんかお父さんっていうより、お母さん?
氷羽「あっ!!忘れてた!」
父「ん?」
ボケボケなお父さん見てると、先が思いやられるなぁって思うけど。やっぱり一人ってツラいもんね?この前話してくれた人とならきっと、お父さんも幸せになれるよ。
氷羽「お父さん…再婚おめでと。」
父「!!」
お父さんは照れたような、すっごい幸せそうな笑顔で、ありがとうって言った。
今まで育ててくれてありがとうの気持ちなんだから!…ってか、お父さん半べそかいてるし…(笑
氷羽「それと!今日のご飯シチューがいいなっ!準備しててよね?」
父「まかせろ!今日はとびきり美味しいの作るからなっ!」
すごい嬉しそうなお父さんに笑顔で行ってきますを言って、私は学校に向かった。
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