―天使―

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ああ…今日も暑いなぁ…。 そんな事を思いながら、バス停までの道をボケーっと歩いてたら ――ドンッ! 氷羽「きゃっ!」   「!」 前に人がいるのにも気付かなくて思いっきりぶつかってしまった。 氷羽「ごっ…ごめんなさい!!」 ボケーっとしてたのが一気に覚めて、私は慌ててペコッと謝る。 「いえ…大丈夫ですよ。…あなたこそ大丈夫ですか??」 氷羽「ぁ…はいっ!見てなくてすみません…」 綺麗な声だなぁと思いつつ、ヒリヒリする鼻を押さえながら顔をあげた。 一瞬、固まってしまった… だって… あまりにも綺麗な人だから 固まったまま動かない私を見て、天使は不思議そうに微笑んだ。  「本当に…大丈夫??」 氷羽「ゃ!…あのっ…大丈夫ですっ!!本当にすみません…」 「でも…これ使って下さい。」 渡されたのは綺麗に畳まれた淡い青色のハンカチ。 「鼻…強く打ったみたいだから、これで押さえて学校に行った方がいいよ?」 天使にニコッてされたら黙って頷くしかない…よね? 私は頷き、ハンカチを受け取った。 「じゃあ、僕は行くから」 ふわっと微笑み、軽く手を振って行ってしまった。 綺麗な長い髪… 透き通った目… スラッとしててモデル体型… あんな人…世界にいるんだなぁ… 女の人…よね? でも僕って言ってた? いやいや…女の人でも自分の事を僕とか俺とか言う人もいるし… いろんな事を思いながら歩いてたから、いつの間にか学校に着いていた。 そういえば朝ご飯買うの忘れた…
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