最終章 あの頃。

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地図を見て私達の母校を探した。 私達の学校は今あるかどうか分からない。もうすでになくなっているかもしれない。 少し歩くと見覚えがある通りがあった。 そしてあの頃。いっつも学校に行く時通っていた橋。あの橋がまだ残っていたのだ。 もう少しで… もう少しで… 私達の学校に着く。 智との約束の…。 橋渡り終わった。見えるはずの学校はなかった。 学校だった所は花いっぱいの野原になっていた。 何もなくて広い野原。 生暖かい春風が吹いて私の長い髪が綺麗になびいた。 私はその場に腰をおろした。  
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