クラシカル

出会い

「きゃっ！！」

真っ暗な準備室に思わず声をあげた。

怖いぃ～…！

目の前の暗がりに思わず立ちすくんだ。
しかし、思っていてもだれも助けてくれないし…。

私は少しずつ暗がりの準備室に足を踏み入れた。

ゆっくりゆっくり歩いて行くと、ふと、足下で音がした。

『ガサガサガサっ』

「………………！！！！！！」

ごごごごごごき！ごき！！
ゴキブリぃぃ～～！！！

準備室から出ようにも、足がすくんでしまって一向に言う事を聞いてくれない。

どうしよう…どうしよう！！
私このままおっきなゴキブリに食べられちゃうんだ～！！

もう思考回路が働かず、わけのわからない妄想が駆け巡った。