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『まさとはね………』
うつむいたまま
お父さんが突然話しだした
わたしとたけるが、お父さんの方を見ると
お父さんも改めて、顔を上げて話しだした
『まさとは…
わたしの連れ子でね…
あの子の本当の母親は
まだまさとが3つの時に、男をつくって出て行ってしまったんだ
昼寝しているまさとを置いて…
昼寝から目覚めたまさとは、裸足のまま飛び出して
泣きながら母親を探し回っているところを保護された
羽菜ちゃん…
わたしは君を初めて見た時に
元の妻…
つまり、あの子の母親とそっくりで驚いた…
見た目だけでなく
かもしだす雰囲気も…
まさとは無意識のうちに
君に母親の影を見ているのかもしれない
そしてもう捨てられたりしないようにと必死なのかもしれない…
妻が出て行ったのも
まさとが傷をおったのも
あなた方に迷惑をかけたのも
全てわたしの責任だ
本当に申し訳なかった…』
お父さんは
綺麗に深々と頭を下げた
わたしは……………
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