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黙りこくっているわたしの代わりに
口を開いたのはたけるだった
タケル『まさとさんの過去の出来事、それに対するトラウマには同情します。
気持ちもわからなくはないです。
しかしそれか羽菜を傷つけていい理由にはならない。
男として…
人間として間違っています』
お父さんを真っ直ぐ見据え、言ったあと
わたしの方を向き
タケル『羽菜……
話を聞いて揺れる気持ちはわかるよ。
お前は優しいから。
でも、痛みに我慢してまで一緒にいてあげることは優しさじゃない。
お互いのためにならないんだよ。
わかるよね?』
まるで
小さな子どもに語りかけるみたいに
優しく話すたける
わかってる
わたしのやるべきこと
まさとにしてあげられることは
ちゃんとさよならをすること
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