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「のえる、もうそろそろ日も暮れてきたし、帰ろうか?」
レイが携帯の画面を見ながら私に言う。
「えっと…ね
最後にアレに乗らない?
待ち時間もあまりなさそうだし」
そう言って私は指を差した。
私が選んだ決戦の場だ
「…大観覧車?」
レイが一瞬だけ戸惑う
「駄目…かな?」
私は不安に思いながら聞いた
何しろ断わられたら作戦が台無しだしね
「いや
別にいいよ、んじゃ早速乗ろうか」
レイはそう言うと、なぜか早足で列の最後尾に向かった。
「ちょ、
早いよレイ!
何を急いでるのさ?」
私は慌てながらレイの後をついていった。
この時、私はまだ
レイの行動のおかしさの理由に気付いていなかった
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