現実

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墓標のようにそびえ立つ高層ビルから降り注ぐ雪を見て願う。 救いも一緒に降ってくれば良いのに……と。 会社に就職してからはとにかく働き続けた。 月日の移り変わりは曖昧になり、 自分が今、何故なんのために働いているのかもわからないままひたすら働き、 気付けば三年が過ぎていた。 東京に来れば何か変わると思っていた。 まるで通り雨のように救いが降ってくると。 でも実際には救いなんてどこにもなく、 あるのは人々の喧騒と路上に捨てられたゴミだけだった。 そんな絶望にまみれた生活も、 暦が進めば次第になれ、 自分がその中にいる事に違和感を覚えなくなった。 納得できなくても生きることができると知った。 それでも世界は回り続ける。 大きな絶望を連れて……
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