現実

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その日は寒さで目が覚めるほどの冷え込んだ朝だった。 久しぶりの休みだったのでベランダでゆっくりと一服していると、不意に部屋に電子音が響く。 タバコを灰皿代わりに置かれた空き缶につっこみ、テーブルに置かれた携帯を開く。 いま付き合っている水野からのメールだった。 何故か本文を読むのが怖かった。 そしてその予感は的中した。 『貴女の事は今でも好きです』 三年間付き合った女性はメールにそう書いた。
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