招待状

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その人物は扉にもたれかかりずっと曲を聴いていた、そして曲が終わると話しかけて来た 「それは、パッヘルベルのカノンだな、」 「!?」 「どうした?」 「なんでいるのよ!!皇太子殿下」 そう、弾いてる時に入ってきたのは皇太子殿下だった 「前を通った時に聞こえてな、ノックはしたが、聴こえてなかったようだな、よほどヴァイオリンが好きと見える」 「それはどうも」 「そう、怒るなよ、お前みたいなヤツは初めてだ、よくあそこであれだけ言えたものだ」 「それはどうも」 「『それはどうも』しか言えないのか?」 「他に何を言えって言うのよ」 「皇太子殿下相手に敬語はなしか」 「!?」 「クスクス、別にいいさ、そっちのほうが気が楽だ、まだ18だしな」 「18!?」 「どうした」 「いや、同い年なのね」 「お前もか、えっと、ルナ・ハートミットだっけか」 「ええ、ケヴィン・レット・ヴェルガント様、何か御用でしょうか?」 「クスクス、嫌味か、いやそれでは失礼するよ、もうすぐ決まるから」 皇太子殿下は部屋を出て行った、暫くしてメイドが来た 「決まりましたので、お知らせします、ルナ様は・・・」 (どうせ落ちてるでしょう) 「選ばれましたので、暫くここで過ごしてもらいます」 「えーーーーーーーーーーー!!」 「そういうことです」 ミラが後ろから出てきた 「どういう事?あんな事しといて合格!?」 「はい、さ、これからはあんな事の無い様にビシビシいきますからね!!」 「そ、そんなぁー」 これからはルナの大変な日々が始まったのでした。 朝、ふかふかのベッドで熟睡していたルナはミラの声で起こされた、 「ルナ様!!いつまで寝ておられるのですか!!」 「んー?ここどこー??」 「寝ぼけてないで、しっかりおきてください!!」 (だれ?んーと、あ!!) 少し考えた末に、ここがお城であること、花嫁候補に選ばれたことなどを思い出した、 「夢じゃなかったのね」 「あたりまえです!!さ、今から湯に浸かりますよ!!」 「また!?昨日の夜入ったじゃん!!しかも昨日だけで2回も!!」 「ずべこべ言わない!!」 「はいぃぃ!!」 (朝から怖いなー) また数人がかりで、カラダを洗われ、着飾られた
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