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「お前の力は強い。それ故、扱い方を間違えれば危険なものとなる」
あれ? これは、いつもの夢だ。でも何か違うなあ。
「お前の右手を見ろ」
「え?」
そう言われ、見てみるとミレナの左手が握られていた。
「あったかい……」
何だかその温もりは凄く優しく安心できた。
「そうだ。その温もりを忘れるな」
そう言われた後、再び深い眠りについた。
†
「にい……にいさ…兄さん! 朝ですよ」
その声で深い眠りから覚める。
「んあ? ああ、おはよう、ミレナ」
寝惚けながらだが、ちゃんと挨拶は返した。
「はい。おはようございます。あ、早くして下さい。食堂にいきますよ」
そう言ったミレナは、もう制服に着替えている。
「え! あっちょっと待ってて」
素早くベッドからでると制服に着替え始めた。
「ああっそんなに慌てなくても……」
ミレナが、そういっている最中シオンが派手にこける音が部屋中に響く。
「いたた……」
「あと、その……此所で着替えるのは/// 場所を移しましょうか?」
「え? あ…………うん//」
二人とも顔を真っ赤にして俯いてしまう。
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