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「あー……ここが食堂?」
「そうですよ」
「そうだけど」
嘘でしょ。完全にレストラン並なんですけど。寮もそうだけど、ここって凄いな……無駄に広いし。と言うか普通、食堂にテーブルクロスなんているのかな?
「じゃあ、行きましょう」
そういって、メニュー表のようなものを出した。
「うーん、俺はお握りで。あ、鮭と昆布ね」
「あ、私はサンドイッチで」
この雰囲気でお握りなんてあるんだね。結構、料理は庶民的なのかな?
とは言え僕はどうすればいいか分からず、あたふたしていた。
「兄さんは、どうします?」
「え? えっと……じゃあフレンチトーストとコーヒーで」
とにかく分からないので、ミレナ達の持つメニュー表を見ながら食べたいものを言ってみる。
「分かりました」
するとミレナは紙に何か書き始めた。書き終わって何か呟くと、紙が一枚のカードになった。
「さて、どこで食べる?」
「うーん、どこも一杯のようですね……」
ミレナが言うように食堂は人で一杯だった。
「あ、あそこなら空いてるよ」
その席は一人先約がいたが、三人が座るには十分だった。
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