始まりの鐘

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荒廃しきった大地に僕はいる。すると一人の女性が現れた。 「約束してくれお前に力をやる。ただし、その力を──」 ジリリリリリリーー 「あ…また、同じ夢か………」 そういってシオンは起きた。 「ん、手紙?父さんからだ……起きたら俺の部屋にこい、 かぁ。自分で言いにこればいいのに」 と、文句をいいつつも鏡の前に立ち自慢の銀髪を整える。鏡の前には綺麗な深紅の瞳に肩まである髪、中性的な顔をした少年が眠たげに映っていた。 ガチャ 「おう、来たか。お前に頼みたいことがある」 「何ですか?」 うーん、何か嫌な予感がする……… 「うむ、実はな魔法学園に通ってもらう!」 「父さん、僕が魔力無いの知ってるよね?」 「がははは、知ってるぞ。大丈夫だ。俺のあげた魔導書は全部覚えたな。それに俺の魔力を注いでおいた。その魔力があるかぎり、魔法に似たものが使える。 だから大丈夫だろ」 「はぁ……」 僕の意見は完全無視だなぁ。本当にあの有名な、英雄の7騎士の一人なのかなぁ。
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