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「はい。これ雇用料だよ。」
「ええ…ありがとうございます、ヴァン殿。」
エレギオン殿はお金を手渡されました。
そのお顔は、たいそう驚かれていて…
まだ、現実を受け止めきれないようでした。
「さあ、ユリ…帰ろうか。」
「うん。」
そんな私も、ただされるがまま…
エレギオン殿が見えなくなる直前に、声がしたような気がしました。
「元気でな…」
と。
少し…涙声だったような気がしました。
ブラックフォールド夫妻と私は、湿っぽく薄暗い道を行きます。
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