幼き日に誓いし

11/31
前へ
/31ページ
次へ
「はい。これ雇用料だよ。」 「ええ…ありがとうございます、ヴァン殿。」 エレギオン殿はお金を手渡されました。 そのお顔は、たいそう驚かれていて… まだ、現実を受け止めきれないようでした。 「さあ、ユリ…帰ろうか。」 「うん。」 そんな私も、ただされるがまま… エレギオン殿が見えなくなる直前に、声がしたような気がしました。 「元気でな…」 と。 少し…涙声だったような気がしました。 ブラックフォールド夫妻と私は、湿っぽく薄暗い道を行きます。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加