長宗我部元親

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姫若子誕生    天文8年(1539)、長宗我部国親に待望の嫡男が誕生した。その名を「弥三郎」。後の長宗我部元親である。  この頃の長宗我部氏は、土佐にて勢力を伸ばすために様々な政略を施していた時であった。四国への影響力を持つ一条氏の勧めにより、土佐北部に勢力をほこる本山氏との婚姻を結んだことなどはその一つである。  だが、長宗我部氏が大きく成長するためには、本山氏領内の要港浦戸と、抜群の宗教的権威を持つ土佐一宮、そして豊富な水量を誇り、上流域に広大な森林地帯を有する仁淀川を手中に収める必要があった。故に何としても本山氏を打倒し、長岡・土佐・吾川郡を完全支配しなければならなかったのである。
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