長宗我部元親

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元親初陣!!    長宗我部元親の初陣は22歳のときであった。永禄3年(1560)の本山氏との長岡城での戦いである。  それまで、「姫若子」と揶揄されていた元親であったが、この初陣も家臣たちからは不安視されていた。元親は武具をまともに扱うことすらできなかったのである。このような逸話が残されている。元親は重臣の秦泉寺豊後に「私は槍の扱い方を知らない。どうか教えてほしい」と尋ねたというのだ。合戦の最中に初めて槍の使い方を教授されたというのも、なかなかないことである。秦泉寺豊後は「槍というものは、敵の眼を突くものと心得られよ」と答えたといわれている。  だが、元親はその場で習った槍を巧みに扱い、2人を突き伏せたという。この元親の活躍に味方も奮い、本山氏2千に対し、長宗我部元親は500の手勢にも関わらず、形勢逆転、見事勝利を収めたのだ。長宗我部元親の伝説の幕開けであった。  この元親の活躍から家臣たちは手の平を返し、「四国の出来人」を称賛するようになったという。
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