人間と悪魔

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木の葉を揺らし、トンと軽やかに着地する影を見つめる。 癖のついた柔らかそうな黒髪に深い紫の瞳、背中には…少女の瞳の色と同じ漆黒の翼。 「…こうもり?」 少女がポツリと呟けば、少年は驚いたように目を開く。 「お前…翼が見えるのか。でも、残念。俺は蝙蝠じゃねぇよ。」 「……悪魔?」 怪訝そうな顔でそう問えば、少年はニヒルな笑みを浮かべて頷いた。 「悪魔がこんな所で何してるのよ。」 .
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