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姿を確認しスパンダムは驚いた。其処にいたのは幼い少年だったのだから。しかし無傷では済まなかったらしい。上半身からは血がダラダラと流れ、下げられたままの腕からは鮮血が滴っていた。
スパンダムがその様子を見つめていると、少年がふと顔を上げ目が合った。大きく真っ直ぐな瞳は漆黒の髪と同じ深い深い闇の色―吸い込まれそうだ。
少年はスパンダムを海賊の生き残りだと思ったのだろう。ギリと歯を噛み締めるとみるみる内に姿を変えた。
(悪魔の実の能力者…か。しっかし、この人数を一人でとは…まぁ、犠牲は大きかったみてぇだが…)
ちらりと視線を下ろす。既に息絶えた住民達が倒れているのが見えた。スパンダムは一息置くと少年に向かって叫んだ。
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