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暑い…暑すぎる…真夏の太陽がベンチに座る俺を照らしている。地面は暑さによりユラユラと揺れ、セミの鳴き声がいかにも夏!という感じにする。
何故俺がわざわざ暑い中、直射日光の当たる公園のベンチに座ってるのか?アイツに呼ばれたからだ。
「おーい。優斗待ったか?」
俺の前に現れた男。コイツが俺、神野優斗をここに呼び出した張本人、田中大輔だ。
「待ったか?呼び出した本人が後に来るとはどういうこったい?アンタこの暑い中待った私の気持ちが分かるの?」
俺は怒りと暑さで何を言ったかわからない。まぁ90%は暑さのせいだが。
「で、呼び出した理由は?」
まぁどうせオカルト関係の事だろう…。
大輔とは小学校からの付き合いだ。
昔からコイツの部屋には訳が分からない変な置物や、どこの言葉で書かれたか分からない古い本。
挙げ句の果てには、ミステリーサークルのような気持ち悪いマークや呪文のような文字が壁中に書いてあった。
そう…気付いた通り、コイツはオカルトオタク…。
略すとカルタ。違うか。
でそんなこんなで大学まで一緒…
なんでよりによってコイツと…
「そうそう、これ見てよ」
そう言って大輔は俺に人形を差し出した。
「これはあの…メリーさんを呼ぶと言う人形さ!!」
…っで?なにそれ俺を馬鹿にしてるの?
メリーさんって、電話掛けてきて「私メリー。昨日事故にあっちゃってお金が足りないの。お金振り込んで」みたいなやつだったかな。まぁよく覚えてない。
「優斗、メリーさんを知らないのか?」
「まぁ多分知ってるけど…」
でもこの人形どこからどう見たって、見た目メリーさんってより理沙とかの方が合いそうな顔だよ。
俺は大輔にどこで手に入れたのか聞くと、どうやらネットオークションらしい。胡散臭さMAXだ。
まだ質屋とか拾ったなら分かるがオークションって…
俺は頭が痛くなってきた。もちろん大輔の事もあるが…ほぼ間違いなく日射病だ。
「大輔…ちょっと場所替えようぜ…あと肩貸してくれ…」
「大丈夫か?」
俺はもう歩けないくらいフラフラだった。しゃくだが、俺は大輔の肩に捕まりこの公園を離れた。
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