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す…涼しい…この暑い夏に冬並みの涼しさを作り出すエアコンはもはや神の力だ。しかしこの機械を作ったのは人間。昔の人は想像しなかっただろう。暑い夏を涼しく出来るなんて。
そして俺は改めて人類の凄さを知った。
「おいどうした?まだ具合悪いのか?」
大輔が心配そうに声を掛けてきた。
具合が悪いのではなく、俺は自分の世界に行ってただけだが。
「いや…ちょっとエアコンに感動して、人類の凄さを実感してた」
「なんだよそれ…」
大輔は呆れたように、コップの水を一口飲んだ。テーブルに置くと同時に、コップの中に入った氷がカランと鳴り一層この店の静かさが感じられた。
今俺達は公園を離れ近くの喫茶店にいた。
平日だと言うのにこの店には、色々な人間がいた。
中年のサラリーマン、着ている物が妙に汚いおっさん、カップル、そして血だらけの女…
えっ!?血だらけの女!?
俺はその女を二度見した。うん…やっぱりいるわ…。
そう…俺はどういう訳か妙に霊感が強い。しかもいつもという訳ではなくある特定の日だけ…。
それは…第三火曜日。
どこぞやのレンタルビデオショップの半額の日とは訳が違う。全く嬉しくない。
この能力のお陰で昔散々な目にあった。まぁ今いう話ではないが。
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