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「あぁ、血だらけの女が見える」
大輔が尊敬と羨みの眼差しで俺を見てる。
「いいなぁ…優斗の能力羨ましいよ」
他人は羨ましがるだろう、いや…オカルトマニアだけか。でもこの能力は俺にとって正直いらない。必要無い。
たしか前にテレビで見たけど霊能者は車に乗れないらしい。幽霊と人間が区別出来ないので危ないみたいな話をしていた。
俺は第三火曜日だけなので良かったが…。
「大輔。俺そろそろバイトの時間だから帰るわ。お前はどうする?」
「えっ…俺はまだいる。ちょっとお前の言ってる女の幽霊気になるし…」
お前が気になっても見えないから関係ないだろ!!とは言えなかった。
「また何かあったら連絡してこいよ。まぁオカルトは勘弁な」
そう言うと俺は自分の分と大輔の分の会計をする為にレジに向かった。
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