縛りつける思い

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「ちょっと待ってて。」 椿は、正門の前に止まってる車に近づいて何かを伝えると、直ぐに戻ってきた。 「家の車。今日、日舞のお稽古の日だったから。」 「いいのかよ。」 「いい。あたしが、冬夜といたいから。」 2人でいつもの図書館へと向かう。 久しぶりのその場所は何も変わってなかった。 「少しだけこなかっただけなのに、すごく懐かしく感じるな。」 「うん・・そうだね。」 2人でいつもの窓際に座ると、椿は1度息を吸って、そして一気に言った。 「あたしね、お兄ちゃんを殺したの。」
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