縛りつける思い

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椿が背負っていたものは、家族の命だった。 一緒に背負うなんて言葉を軽はずみに発していいものではなかった。 こんなに大きな後悔を1人で抱えていたのか。そう思うと、俺は椿がいとおしかった。 「お兄さんは・・」 「・・・ん?」 「椿が好きだったんだろうな。」 目を見開いて俺を見つめる椿は、一瞬喜んで直ぐに苦しそうな顔をした。 「でもね、殺されたことを恨んでる。あたしはね、間接的に人を殺して、のうのうと生きているんだよ。」 「最低な人間なの」
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