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小さく笑みを浮かべながらも曖昧な答えを返す
まるで答えが分かっているが、面白半分で隠している子供のようだ
しかし、他の二人がそれに気付く気配はない
「まぁ、一つ言えることは…」
「「「土方さんに似てる」」」
三人が声を揃えて言った
子供が誰かに似ているのだと
「見た目もそうだけど…」
「なんてぇか…雰囲気がそうだよな」
「そうそう!」
盛り上がる二人をよそに茶髪の青年は、一人空を見上げた
子供も見上げているであろう空を
どれだけ地が広く人が多かろうと可能性はないワケではない
だって、空は続いているのだから
『“またな”…か……ふふ』
その可能性を子供が体験するのは、もう少し先のお話
あなたは信じますか?
この可能性…奇跡という可能性を…
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