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風が自分の髪を浚うように静かに流れている。どちらかと言えば寒かったけど、そこまで気にもしなく心地良く感じていた。
「何であたしこんな所に…家で寝ていた筈じゃ…」
辺りを見回せどやっぱりいつもと変わらない自分の家の庭、寝間着姿もそのままだ。
どんな寝相をしていたのだろう…いやいや、流石にありえないから。
悪戯?だとかなり悪質だわ。
何が何だかわからない頭で考えながらも風邪を引いては仕方ないと起き上がりドアに向かったその時だった。
「何だ、俺様が折角運んでやったっつうのによ」
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