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《う~、けっこうグリッと踏まれた…》
足の指に力を込めるが、踏まれたのはそこではないから、全く痛みは引かない。
隣で普通に喋る、踏んだ男の子が少しばかり憎い。
《朝から最悪だよ、もう…》
今更イライラしても、しかたない。
大丈夫と言ってしまったのだから、やっぱり痛かったとは言えない。
気を取り直すしかない。
忘れよう。
まだ痛いが。
次の停車は、汪海男子高等学校前――…
バス内にアナウンスが流れる。
このアナウンスが流れるとバス内は一気にザワザワとなり、鞄を持ち直したりし始める。
踏まれた少年?も、鞄を抱え直し、降りる準備を始めた。
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