失望

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「もしかして会社に付き合ってる男いるとか?」 孝は少し遠慮がちに呟いた。 「いや。それはない。俺も聞いてみたんだよ。彼氏がいるかとか、好きな人いるかとか……」 「いないって言った?」 「うん…まあ……」 「そっかぁじゃあやっぱり単に会社の人の目が気になるだけなんじゃない?あっお土産の香水は結局どうした?」 「ちょっと強引に渡して来た」 「ははは……まあそれでも受け取ってくれたならいいじゃん。もうちょっと頑張ってみたら?何か俺ができることあればするし!」 「そうだな!今日は俺も飲む!」 「おぉ!飲め飲め!」 真は店員にビールを注文し、残りのコーラを一気に飲み干した。 その夜は真は珍しく酔っぱらい、孝は真の介抱役に回った。 真には悪いが少し嬉しかった。 高校時代はただの同級生だったのに、今は腹を割って話せる真が、親友と呼べる存在に思えたから。 『頑張れよ!』 心の中で何度も呟きながら、孝は酔った真の真美に対する愚痴や、それ以上の彼女への想いを聞いてやった。
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