8人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
投げかけて知らしめた願いなら
誰かが眼にして耳にして
応えてくれると思ったか?
その期待を千切られる度に
無闇に誰かを怨んでいるのか
地に落ちて暗い目をしたあの日の僕なら
這い上がるその意味を知り得ていたのに
変わりゆく強さを望んだ時から
誰かに伝う言葉を望んだ
痛みにさえ容易く踏み込んで
己の手で得た幸福に
置き去ってきた物は
僕の絶対領域
全てを理解するのは僕ひとりでいい
誰かに伝える詩は
もうやめたんだ
最初のコメントを投稿しよう!