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「ナツ!俺、チーちゃんと付き合うことになった!」 【12月22日】 明日から冬休みに入ろうというこの日、俺⇒香月 夏樹(こうつき なつき)は好きなヤツに振られていた。 と言っても別に告白なんてしていないんだけど…。 そいつは親同士が友達で…お隣さんで幼馴染み。 名前は、美波 優輝(みなみ ゆうき) 名前のとおりに優しくて、いつもニコニコ笑っていて、人懐っこい性格で皆に好かれるヤツ。 優輝のその一言に俺は何も答えられなかった。 わかっていた。 こうなるんだって…わかっていた。 だから、その時は笑顔で『おめでとう』を言おうって決めていた。 でも…できない だって…まだ気持ちを整理しきれていなかったから―――。 「……」 「なぁに?そんなことをわざわざ言いに来たの?くだらなぁい」 「なっ!くだらなくなんかないぞ!」 「はいはいそうねぇ~」 今チャチャを入れたのは、小林 都(こばやし みやこ)俺の唯一の女友達。 そして、俺が入っている放送部の部長。部とは言っているが、実際部員は都と俺以外はいない。 今は丁度、お昼の校内放送の音楽を適当に流しながら休み時間を過ごしていた。そこに優輝が飛び込んで来ながら叫んだのだ。
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