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(そんな事って…)
「…かい?」
「…えっ?」
「入らんのかい?」
「あ…」
「入らんのならどっか行っとくれ。
そんなとこにボサッと突っ立っておられても困るからねぇ。」
「…ごめん。」
「それで入るのかい?
入らんのかい?」
「入る…よ。」
再び駄菓子が拡がる狭い空間に足を踏み入れた。
「何してるんだい!
そんなデカい図体でそんな所にいられちゃ迷惑だよ。」
「そんな事言われたって…。」
元々狭くて居る場所なんてないじゃないか…
言葉の後半が自然と低くなる。
「さっさとあっちにお行き。」
千代婆の指し示す先に視線を移す。
指し示された先には小さなテーブルとバランスの悪い丸い椅子が置かれていた。
二つとも木で作られていて、そのアンバランスさから手作りの物だと想像させた。
(あんなとこにテーブルなんてあったっけ?)
言われた通り片隅にあるテーブルまで足を進めて椅子に座る。
バランスの悪い木の椅子は微妙にガタガタと揺れて見た目通り座り心地の悪い物だった。
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