…三…

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「敵機、短射程ミサイルの射程に入ります! 三!二!一!!」 メインスクリーンに無数の輝点が現れ、一点に向かって進んで行く。 先行のファントマから発射された小型の短射程ミサイルだ。 その数50。 常識的に考えれば、たかだか一機に明らかに過剰な攻撃だが、艦内の不安を払拭するには、より確実な手法を選択したつもりだ。 遥か遠方に爆炎と閃光の華が立て続けに生まれ広がっていく様子はブリッジからも確認できた。 「全弾炸裂を確認!」 索敵士の報告にブリッジ内に安堵の空気が流れた。 直撃していなくても、濃密な破片と爆圧に曝されれば無事では済まない。 筈、、だった。 「反応一つ!敵機健在っ!」 索敵士の報告は、悲鳴以外の何物でもなかった。
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