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担任
「加藤が抗議に来たんだ。それで噂も聞かなくなったし、テストも終わったからそろそろと思ってな」
なおみ
「ありがとうございます」
担任
「加藤にも一言言っておけよ」
なおみ
「はいっ」
なおみは嬉しさのあまり、スキップしながら、鼻歌を歌い、グランドに向かった。
そして、先に来ていたこずえに報告した。
こずえ
「ホント?よかったじゃない」
なおみ
「加藤先輩が先生に抗議してくれたんだって」
孝行
「加藤先輩も物好きだなぁ」
加藤
「何か言ったか?孝行」
なおみ
「加藤先輩、ありがとうございました。さっき先生に聞いて…」
加藤
「いいよ。俺、なおみちゃんのこと、妹みたいにかわいいって思ってるし、好きだから」
なおみ
「あ、ありがとう」
なおみは赤面してうつむいて言った。
その時、俊彦がこずえになにか伝えるために話し掛けてきた。
俊彦
「やぁ、こずえちゃん。ちょっとこっち来てくれる?」
こずえ
「あっ、先輩…」
俊彦はこずえを人気の少ないところへ誘った。
こずえは、多分手紙の返事だろうと思い、恐る恐る聞いた。
こずえ
「あ、あのー…」
俊彦
「手紙、読んだよ。ありがとう。君の気持ちうれしかったよ」
こずえ
「本当ですか?」
俊彦
「実を言うと、俺も前から君の事かわいい子だなぁって思ってたんだ。時々なおみちゃんと、クラブ見に来てくれてただろ」
こずえ
「えっ!?」
こずえは驚いて、声にならないような声をだした。
俊彦
「もしよかったら、俺と付き合ってくれないか」
こずえ
「えーっ、いいんですか?こんな私でも…」
俊彦
「ああ」
俊彦はうれしそうに笑って返事した。
こずえ
「こ、こちらこそ、よろしくお願いします。…ああ、夢見たい。あのー、なおみに知らせてきてもいいですか」
俊彦
「いいよ。なおみちゃんのおかげで、僕らは出会えたんだからね」
こずえ
「うん」
こずえはこの事を早くなおみに知らせたくて、急いで走っていった。
こずえ
「なおみ!聞いて!」
なおみ
「どうしたの?そんなに興奮して…」
こずえ
「橘先輩から付き合ってくれって言われちゃった」
なおみ
「えーっ!!」
こずえは嬉しさのあまり大声で話していたので、周りのみんなに知られてしまった。
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