第2章 試練

3/132
前へ
/132ページ
次へ
なおみ 「入るよ」 ドアを開け中に入ると、孝行はまだ寝ていた。いつも母親が片付けているのだろう。一応綺麗な部屋だ。 なおみ 「孝行、まだ寝てるの?もう10時だよ。起きなさいよ。布団めくっちゃうぞ」 孝行 「う~ん、誰だよ」 孝行が寝ぼけたような声で言ったのとほぼ同時に布団をはいだ。 なおみ 「それーっ」 なおみが布団を剥ぐと、孝行は下着1枚で寝ていた。それを見てなおみは悲鳴を上げた。 なおみ 「キャーッ、なんでそんな恰好で寝てるの?パジャマくらい着て寝なさいよ」 孝行 「バカ!向こう見てろよ。今着替えるから」 なおみは慌てて背中を向けた。孝行はベッドの上に置いてあった薄目のトレーナーにジーンズを着た。 なおみ 「あーびっくりした」 孝行 「こっちがびっくりしたよ。なんでお前がここにいるんだよ」 なおみ 「…。孝行、この間竹本さんに私に手を出すなって言ったでしょう」 孝行 「ああ、言ったよ」 孝行は何もなかったかのように平然と言った。 なおみ 「どうしてそんな事言ったのよ」 孝行 「お前を独り占めしたかったからだよ」 なおみ 「…、私、竹本さんに告白された」 孝行 「えっ!?それでお前はなんて答えたんだ」 なおみ 「当然私も好きだって言ったわよ。その後俺と付き合ってくれって。私はすぐにOKした」 孝行 「くそーっ、なんでだよ。なんで俺じゃだめなんだよ。俺と純二さんとどこが違うんだよ。顔だって身長だって似てるじゃんか」 孝行は、握り拳で机を何度も叩いて悔しがった。 なおみ 「孝行が言ってるのは外見だけじゃない。竹本さんとは、中身が違うのよ。パパに許可だってもらってるんだから。今日はそれを言いに来たのよ」 孝行 「くそーっ、なんでこうなるんだよ。なおみ、お前は俺の物だ!」 孝行はいきなりなおみを抱きしめベッドに押し倒した。 なおみ 「いやっ!離して!」 孝行 「いやだ!離さない!お前が好きだ!」 孝行はなおみの口、耳、首筋にキスした。 なおみは力いっぱい抵抗するが、男の力には及ばないでいる。 孝行は両足でなおみの両足を、左手でなおみの両手を押さえ付け、全く抵抗出来ないようにした。 そして、キスをしながら残った右手で服のボタンを1つずつ外していく。
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加