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なおみ
「あっ、あのね、もうすぐ中間テストなの。その間お夕飯作れないかもしれないけど、いいかなぁ」
純二
「えーっ、そうか、成績下がったら大変だもんな。いいよ」
純二は口では元気に返事したが、心の中では沈んでいた。
なおみ
「それとね、条件が1つ増えたの」
なおみは、英雄が追加した条件のことを話した。
純二
「そうか、それは残念だなぁ」
純二の意外な言葉に、なおみはドキッとした。
なおみ
「えーっ、そういうこと考えてたの?男の人ってエッチなのね」
純二
「まぁ、そういうことだな」
なおみ
「そんなことしたら…嫌いになっちゃうからね」
純二
「キスもダメ?」
なおみ
「…それは…」
純二
「いいんだね」
なおみ
「…う、うん」
平然という純二の言葉に、なおみ照れながら1つずつ答えていった。
純二
「よし」
なおみ
「ねぇ、今度いつ遊びに連れてってくれるの?」
純二
「そうだなぁ。テストが終わってからだな。前回のテストより成績が上がってたら連れてってやるよ」
なおみ
「うん。じゃぁ頑張らないと…」
純二
「そうだな。じゃぁまた連絡するよ」
なおみ
「うん。待ってるね。おやすみなさい」
純二
「おやすみ」
なおみは電話を切った後も、純二との会話の幸せな余韻に浸っていた。そのおかげで次の日は寝坊してしまった。
純二もなおみの事を気にかけて眠れず、少し朝寝坊をした。
なおみ
「きゃーっ、もうこんな時間。お弁当作る時間ない」
なおみが台所へ行くと、良子が2人分のお弁当を作っていた。
良子
「あっ、おはよう。どうしたの?今日は。起きてくるの遅いから、お弁当作っておいたわよ」
なおみ
「ありがとう、ママ。助かったぁ。いってきます」
なおみは走って純二のアパートへ。
なおみ
「おはよう。ハァハァ、これ、お弁当、ハァハァ」
純二
「どうしたんだよ。今電話しようと思ってたんだ」
なおみ
「ごめんね、寝坊しちゃって。今日のお弁当は、ママが作ってくれたの」
純二
「そうか、俺が食事頼んだおかげで、奥さんにも迷惑かけちゃったなぁ」
なおみ
「これからは気をつけます。あっ、大変、間に合わない」
純二
「車で送ってやるよ。俺も出勤するから。ただし今回だけだぞ」
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