騒がしい季節

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「それじゃ入って来て」 桜雅君の時が懐かしいなと思いながら私は扉に注目する。 そこから現れたのはいかにもお嬢様と言う雰囲気を醸し出していた女の子だった。 キリッとした目で藍色のツインテールの女の子。 一瞬クラスのみんなも黙ってしまう。 「自己紹介してね」 先生がそう言うと女の子は頷いて黒板に名前を書いた。 「天王寺雅ですわ。豊葉高校と言う所から来ました。以後よろしくお願いします」 その時私は豊葉と言う名前に反応してしまった。 桜雅君と同じ所だ。 まさか… 「それじゃ…あそこで寝ている子の隣に座ってね」 「分かりました」 そう言って天王寺さんは桜雅君の隣の席に歩み寄った。
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