騒がしい季節

7/33
前へ
/188ページ
次へ
「本気で言ってるのか?」 「もちろんですわ。早くこの地に慣れた方がいいでしょうから」 「分かったよ。それじゃ行くか」 鞄を持ち立ち上がると、桜が俺の顔を見てきた。 「出かけるの?」 「あぁ。このお嬢様に町案内をな」 「つべこべ言うな!」 「ぐっ!?」 後ろ足を蹴られ少し悶えてしまう。 久しぶりに強気なツッコミを入れられた。 「と言う事だから先に昼ご飯を…」 「私も行くよ。人は多い方がいいだろうから」 「…いいのか?」 「うん。桜雅君の友達だもん。この町の素晴らしさを知ってもらいたいし」 「そうか。ありがとな」 「礼を言いますわ。ありがとう」
/188ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2111人が本棚に入れています
本棚に追加