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雅はそう言って少し離れた場所を指差した。
そこには最近立った別荘らしき建物。
「あ、あそこなのか?」
「ええ。あそこが私の家です」
「1人暮らしなのか?」
そこが一番気になった。
もしかすれば俺の苦手な…
「そうだと言いたいところですが…残念ながら違いますわ」
そして聞きたくない声が聞こえてしまった。
「お嬢様! 私はずっと心配で心配で!」
「ごめんなさいね、菜穂(なほ)。桜雅達に町を案内してもらってましたの」
「桜雅様がいらっしゃるのですか!?」
ほら、嬉しそうな声だ…
「桜雅様! お久しぶりでございます! この椚菜穂…何回あなたを思い枕を濡らしたか…」
「分かった! 分かったから少し落ち着いてくれよ、菜穂姉!」
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