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「確かに任務を受けるだけなら、陽炎でもいいんですが、気になることを皐月さんから聞いたんです」
「気になること?」
怜亜は「はい」と頷いて、続きを口にする。
「頼斗君がミラージュで何か印のことを調べていたらしいんです」
「印……ですか?」
「はい。よくわからないんですが、ミラージュなど国の主要機関には、その機関を証明する特別な印があるらしいんです。頼斗君はその内のどれかを調べていたらしいです」
怜亜がそう説明するが、4人は首を捻る。今までそう言う機関とはまったくの無関係だったのだ。しょうがないだろう。怜亜たちもいまだによくわかっていない。
「それだけじゃないッスよ。ミラージュの資料室にはかなりの資料があるッス。もちろん国の機関に関するものもッス。だから、それを調べられるだけでも随分違うと思うッス」
首を傾げる4人に向けて、怜亜の後に続いて天無がそう言う。
そう、これが怜亜が学園を休んでまでミラージュの任務を受けることを選んだもう1つの理由だ。
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