嫌じゃないだろ?

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教室に戻ると悠生くんは松田くんたちと一緒にお弁当を食べていた。あたしの席に松田くんが座っていてどうしようかと思ったけど、約束は約束だから悠生くんに話しかけた。 「悠生くん、一緒に食べよ?」 「もう半分食べちゃったけど?」 「遅くなってごめん。今からじゃダメ?」 「いや、行こうか」 一緒に食べようって言ったのは悠生くんなのに、何でそんな態度をとるんだろう。嫌そうっていうか、だるそうっていうか。辞めれば良かったかなってちょっと思ってしまう。 野球部の部室は校舎から少し離れたプレハブで、一回外に出てからプレハブに向かう。晴れているからそこまで寒くはないけど、なんとなく寂しいせいかスースーした。 「何この部屋?すごい臭いんだけど」 「そりゃあ部室だから」 部屋は綺麗に片付いていたけど、部屋に染み付いた汗とか土の匂いが気になった。 真ん中に長テーブルとパイプ椅子が4つ置いてあって、ロッカーと用具入れが壁に並んでいる。 「そこらへんに座って」 悠生くんはパイプ椅子を指差して、ストーブを持ってきてくれた。小さなストーブだけどそばにいれば結構暖かい。 悠生くんがあたしの前の椅子に座り、半分残った弁当を食べ始めた。
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