ある日の放課後

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少年はやっと理解した。 「君は、モミの木に登って何をしているんだい?」 「決まってるでしょ、飾り付けよ、飾り付け。クリスマスツリーの」 「まあそうだよな、というか飾り付けは君がやっていたのか」 「そうよ、それよりそれとってよそれ。…そうだ、あなたもやる?というより手伝ってよ。一人じゃ大変なのよ、これ。」 「僕はこの後暇だし、いいよ。手伝うよ。でも…」 その木はとても太く、枝もかなり高い所についている。 「上れないよ…。」 「ああ、そうだよね、ごめんごめん」 少女は笑いながら、ロープを垂らして来た。 「お、成る程。準備がいいんだな。」 少年はロープを使ってモミの木を登った。
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