海を渡る鳥

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「そんじゃー、俺バイト行ってくんね」 赤い小さなバイクに跨って、玄関先にいるおばさんに手を振った。 肌にあたる風が気持ちいい。 アメリカの7月はとても暑い。 溶けそうに照り出す太陽を少し仰いで、べーっと舌を出してやった。 「夏か…」 自然に俺の口から言葉が流れた。 とは、言ってもたったそんなけの言葉なんだけども。 バイクを走らせてさ、なんか感傷的な俺!!なんてさ、なんか馬鹿みたいじゃん。 それでも、思わずにいられなかった。
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