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何が起こったのだろうか。 コノ状況は、理解できない。 「ごめんね。ずっと、お話してみたかったんだ」 目の前の、きらきらした服を着た女性が、声を発している。 こないだ会ったはずなのに、女性という生き物はこんなにも雰囲気をかえてこれるものなのか。 本日は、革のジャケットを羽織っているが、短めのスカートからすらりとした足が伸びている。 短い分、目のやり場に困ると言うものだ。 などと考えを突き進める以外の術を、林檎は持たなかった。 親友の彼女に連れ去られる。 そんな状況は初めてだったからだ。 「いえ・・・・別にいいですけど」 林檎のおずおずとした声が、車内に響いた。 正直、どこを走っているのか林檎にはわからない。 今日は、潤が先に帰ってしまっていたので一人だった。 最近では珍しいことだったので、きっと彼女の試験が終わったのだろうと思っていたのだが、コノ状況からして、潤と会っているわけではないようだ。 校門を出たところで、突然声を掛けられ、後方に見える車で“彼女”だとわかった。 潤が帰ってしまったことを告げると、 「うん、いいの。今日は林檎君に会いにきたんだ」 と、それはそれは眩しい笑顔を添えて言った。 そして、現在に至る。
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