期待と不安

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「彼かな?優奈の選んだ男というのは。」 「左様です、旦那様。如何でしょう?」 黒塗りのベンツの後部座席に乗る若めの男と運転席にモノクルをかけた老人。その視線の先には二人で寄り添い歩く、黎人と優奈の姿があった。 「見た感じ、悪くないね。会って話をしてみたいものだ。」 「お呼びしますか?」 「そうだな、私が直に会いに行って都合をつけるのが礼儀だろう。早速明日、学園へ出向くとしよう。・・・出してくれ。」 了解しました、と老人が車を走らせた。黎人と優奈はこの事態をまだ知らない。 この先に何が待っているのか。そして大きな岐路と言える未来を。
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