ライダーズ

4/5
前へ
/5ページ
次へ
「なるほど、だからボードが浮遊し、空を走るのか」 僕らは、未来都市へと来ていた。 あの後、やはり近くの街までバスで行き、その後はひたすら人に行き方を聞いて歩き、なんとかたどり着いた。 僕の前には〔浮遊するボード〕を造っている職人。 詳しく話しを聞き、それなら自分でも乗れそうだと心に思う。 ふと時計をみると、2時間ほど経過していた。 話しにのめり込み、すっかり時間の事を忘れていた。 「話しは終わりましたか?」 後ろから声をかけてきたレインに僕は苦い顔で振り返った。 「すまない、つい…」 「いいえ、私も勉強になりました」 「?」 わからないという顔をするが、彼女はただ微笑んだだけだった。 浮遊するボードの名は"ギア"というらしい。 どうやら乗りこなすには時間がかかりそうだ。 彼らは、既にギアについて何か知ったのか。はたまた、もう乗っているのか… わからないが、僕も負けては居られない。 となると、やはりボードは買わないといけない… なんて考え事をしていると、彼女はスタスタと歩き出していた。 「どこに行くんだ」 「いいとこですよ」 仕方なく、彼女の後を追って、僕も歩き出した。 *
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加